Up: 目次 Previous: 目次 Next: 警官もどき?

金曜日

場所: ロンドン

ついに憧れのロンドン着。とりあえず背中に背負った荷物を何とかしたかった ので、地下鉄で、YH(Youth Hostel) に向かいました。初めてのロンドンでし たが、迷うことなく行けました。

到着すると、フロントで「今夜一泊ここにとまりたいのですが」と伝えました。 しかし、予想外(※注)のダメでした。理由は、一杯とのこと。諦めて一旦外 に出ましたが、どこに行っていいのか分からず、もう一度尋ねてみました。で も、やっぱりダメ。その時、ついでに教えてもらえたのですが、ロンドンには 7件の YH があって、全部一杯とのことでした。今日は、 金曜日だから。それが、理由でした。ちょっ ぴり焦って来ました。

※注: 後から分かることになりますが、Europe の YH は、私が当初思っていたより ずっと混んでいました。

地下鉄の駅まで戻ると、すぐに怪しい人に、「宿あるよ」なんて声をかけられ ました。やばいことに、そんな彼の顔が一瞬天使に見えたりしました。が、彼 は誠実な人ではありません。見てすぐに分かります。

Information を使ってみようと、駅で駅員さんに Information のある場所を 尋ねました。そして、言われた場所に行って、地下鉄の地図をもらい、安宿が 集まっている駅をマークしてもらいました。言われた駅に行き、尋ねながら、 歩き回っていると、一件のバーにホテルという看板があったので、入ってみま した。「部屋はありますか?」と尋ねました。すると、彼女の 目が一瞬泳ぎました…。彼女も何やら 怪しい…。はぁっと思いました。この時には、疲労と心労で、少し参っていま した。12時間の飛行機と始めての土地ではじめてのホテル探しだった ので、当然と言えば当然です。それが、こいつカモれるかもと相手に伝わった のかもしれません(※注)。

※注: 旅行をしていると、まぁいろいろトラブルがありますが、対人的なトラブルに 巻き込まれる時は、必ずといっていいほど、こちらが焦っていたり、疲れてい る時です。何がいいたいのかというと、ヤバい人たちは、こちらの不審な動作 などからこちらの心情を読むのがすごくうまいということ。だから、焦ったり、 疲れたときこそ、冷静に(って、これが出来りゃ苦労はしない)。

また、歩き始めました。一件の薬局で、有用な情報を得ることができました。 近くに、安宿がいくつかあるらしいのです。一件目は、ダメでしたが、二件目 で、ようやく空きが見つかりました。部屋を見せてもらえるかと尋ねると、 奥からご主人がやってきました。ペラペラとよくしゃべり、言うことが コロコロと変わり、あまり誠実そうにも見えないのですが、そんなに悪い人で もなさそう(笑)なので、そこに決めました。

異国の地の一泊目。
休める場所があるというのは、なんという安心か。

これが、正直な感想でした。

ちなみに、その晩、ベッドのきしみとどっかのビデオで聞いたような喘ぎ声が、 深夜3時まで延々途切れることはありませんでした。 やれやれ、今日は、 金曜日 だからね…。


Up: 目次 Previous: 目次 Next: 警官もどき?

ackey@hello.to