入院

エルサルバドルのサンサルバドル(エルサルバドルの首都)で入院しました。 体がだるくて、動けなくなってしまったのです。1週間くらい下痢の症状が続 いていたのですが、放っておいて、その結果、脱水症状になってしまったので した。

動けなくなってしまったため、救急車を呼んだのですが、その時の会話がまた メチャクチャ。呼んでもらった場所は、小さなバスターミナル兼ガソリンスタ ンド。そこの人が何を勘違いしたのか、救急車を呼ぶと警察に 捕まるぞっとか 言っている。私は、体がだるいのでそんなことを争っている余裕はありません。 とにかく呼んでくれと言って呼んでもらいました。

救急車は、10分ほどで来て、私を病院に連れていってくれました。彼らは、 最初にお金はあるかと私に尋ねました。「はい」っと答えたので、私立病院に 連れて行ってくれたようでした。

でも、そこがまたひどくて、私は受付の前で30分以上も待たされたのでした。 最悪の状態での30分の長いことといったら…。なんとか早く診て欲しいので、 早くしてくれ、早くしてくれっと英語で言っていました。そうすると、医者が やってきて「お金はあるのか?」っと尋ねます。あるっと答えて、とりあえず VISA のクレジットカードを見せました。すると、相手はビックリした様子。 早速使用可能かどうかを確かめに行きました。私は、そんなことよりさっさと 診てくれっと思っていました。

しばらくして(それでも10分くらいはあった)その医者が戻ってきました。 私は尋ねました。有効でしたか?彼は、はいっと答えました。で、またどっか に行ってしまいました。もういい加減腹が立ってきました。そして、また早く してくれ、もう待てないっと英語で言いました。また、その男がやってきまし た。今度は、USD で 100 ドル見せました。また、相手はビックリ。

でも、またどこかに行ってしまいました。そうこうしていると、私の手足がし びれてきました。そのしびれは、どんどんと増していきます。ついに、指が まったく動かなくなりました。腕にも やってきました。足にもやってきました。これは異常だと思いました。昔教科 書で見た、公害病の人の写真を思い出しました。怖くなってきました。声 を出してみました。幸い声は出ました。私は、泣き叫びました。何で手が動か ないの!?指が動かないの!?

あまりにうるさいので(私は声がでかいし、よく通る)、ようやく医者が来て くれました。そして、看護婦さんと二人で私を支えてくれて(その時には、歩 けないくらいしびれていました)、病室まで連れていってくれました。私は、 すっかり興奮状態でした。あんなに泣き叫んだのは、久しぶりです。

点滴をうってもらうと、すぐにしびれが引いていくのが分かります。でも、ま だ怖い。このまま動けなくなったらどうしよう…。そんな不安でいっぱいでし た。あのしびれは、それくらいの恐怖感を与える、尋常でないしびれでした。

っと、手足が元に戻って、歩けるようになってしばらくすると、私に電話が入っ たっというのです。うん?だれからだっと思って出てみると、日本大使館から でした。で、一声目が「不法入国したの?」 でした。あ〜、ヤツがそんなことを言っていたなぁっと思いつつ、 「いや、していません」と答えました。で、彼らが今から来るっというので、 お願いしました。

彼らが来ると、いろいろと教えてくれました。もし私がお金を持っていなかっ たら、公立の病院に連れて行かれ、さらに長い時間待たされたであろうことな どを教えてもらったのでした。あれ以上待たされていたら…。そして、泣き叫 んだりしたら、それこそ追い出されたであろうことも…。ふぅ。

それから、もう一つ規模の大きい私立病院に行くことになりました。まだ、し びれのことが心配だったのです。神経を犯すような病気は怖くてたまりません。 で、行ってみると、電解質が流れたことが原因ですねっとその医者も言いまし た。でも、信頼はしませんでした。できませんでした。日本の成田空港に着く まで、頭の片隅にずっと残っていました。

で、そこで一泊する(入院ね)ことにしました。次の日に追い出されましたが、 そこには英語の話せる医者がいて、診てくれました。私の希望は、血液と尿と 便を検査してもらうことでした。前の病院では、その主張は受け入れられませ んでしたが、ここではやってくれたようです。で、その入院費用は、 一泊 USD300 なり…。信じられん。私 が、一泊のために払った最も高い費用でした。

ちなみに、成田空港について健康相談室に行って尋ねてみたところ、脱水症状 が極度に進むと手足が麻痺するのだそうです。原因は、ナトリウムやカルシウ ムなどの電解質が全て流れてしまうからだそうです。

幸い今は、元気です。ふふん♪


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